2017年10月19日木曜日

耕さない田んぼと、みんなにいい「循環」のお話


窓の外は激しい雨。風も強いようです。
季節は冬へとひた走っていますね。
秋の情緒を楽しめたのは、
ほんのつかのまでした……。

耕さないで

お米をつくれるの?


先日、西荻窪 朝ヨガのあと、
同じ会場「ていねいに、」で開催された
「耕さない田んぼ」のお話会に参加しました。

主催は、10年以上、「耕さない田んぼ」で
お米づくりをされている五十嵐武志さんと、
妻のひろこさん。
現在は、千葉県南房総市にて
50noen」を営んでいらっしゃいます。

耕さない田んぼとは、難しい言葉で言うと、
「冬期湛水不耕起移植栽培」とのこと。
耕さず、農薬、肥料、除草剤を使わない方法での
お米づくりです。

もう少し詳しく言うと……

大きな特徴としては、まず、

1)冬に田んぼに水を張る

水を張ることで、微生物や藻が発生し、
それを食べに生き物が集まってきて、
田んぼが住処になる。
その生き物が土を耕したり、
稲の生長に必要な肥料を担ってくれる、
という仕組みだそうです。
(化学肥料などが必要なくなる。)

また、水を張ると、
雑草の発芽条件である光、水、酸素、温度が
揃わないので、雑草が生えず、
除草剤が必要なくなるのとのこと。

次は、
2)耕さない

生き物の住処を壊さないため。
人が耕さなくても、
田んぼを住処にする生き物が
耕してくれる。

3)成苗を植える

五十嵐さんたちは、約50日という長い時間をかけて
低温で育苗し、葉が5.5枚になるまで生長した苗を
植えているそう。
こうした成苗は丈夫なので、
耕していない固い土に植えると、
自分で根を張り、たくましい稲に育つそうです。
病気や害虫に強く、肥料、農薬、
除草剤を使わなくても育つのだとか。
そして、よく実るため、多収穫につながるそう。

こうした五十嵐さんの田んぼ&お米づくりは、
「冬期湛水不耕起移植栽培」の第一人者、
岩澤信夫さんから学んだ栽培法を
ベースにしているそうです。

生き物みんなにいい循環で

お米をつくると


五十嵐夫妻のお話は面白く、
印象に残ることが多々あったのですが、
特にハッとしたのは、
「人による栽培物は、実は弱いものなんです」
というお話。
「栽培物は本来、耕して、肥料を与えなくては実らない。
不耕起栽培と言っても、人の代わりに、
自然と生き物たちに耕してもらい、
肥料を与えてもらっているんです

自然本来のシステムを巧みに取り入れ、
人にもほかの生き物にも無理なく、
稲作をする。
その結果、生き物はえさや住処を得られ、
人間はおいしくて、健康にもいい食べ物を得られる。
もちろん、土や水も汚さない=地球にもよい。

全てにやさしい、いい循環がなされています。
これは稲作のお話ですけれど、
この仕組みの本質は、どの場面にも活用できそうです。

「観察」こそが

「循環」の第一歩


五十嵐武志さんは、こうもお話ししていました。
「自分は、とにかく生き物や自然を
観ているのが好き」
「生き物を観察するために、気がついたら、
不耕起栽培のお米づくりをしていた」

稲作よりも観察のほうが好き、
という本音(?)が垣間見えて、
そのいい意味での力の抜け加減が魅力的でした。
武志さんもひろこさんも、
本当に気負いがまったくない。
「興味のあることをしていたら、自然とこうなった」
という感じで、
「いい循環」を体現されているようなご夫婦です。

さて、その武志さんのお話を聞いていて、
この「観察」こそが、実は大事なのだ、と
またハッとしました。

「冬期湛水不耕起移植栽培」は、
よくよく自然と生き物を観察した末に
編み出された方法なのですね。
だから、とても巧みなシステムなのでしょう。
また、この栽培法を実際行う時も、
毎日かかさず、じっくり自然と生き物を
観察することが肝要なのかと思います。
自然は一刻一刻と変化していくもの。
それに臨機応変に対応することこそが、
システムを潤滑に循環させていく
コツなのかもしれません。
(逆に、マニュアルや自分の思い込みなどに
こだわったり、マニュアルにあることだけ
しておけばいい、となったら、
目の前にあるシステムはぎくしゃくしだすのかも。)

これまた、稲作以外の場面でも言えること。
相手やまわりの状況、そして、もちろん
自分自身をよく観察することが、
いい循環を生み出していく第一歩なのでしょう。

これから、何かをする時に、まず
「耕さない田んぼみたいにできないかしら?」
と考えてみようかな!

写真は、お話会の時に、みんなでにぎった
五十嵐さんの田んぼの新米のおにぎりと、
おこさまボーイズのお惣菜のランチ。
のびやかで、パワフルで、おいしかった!
いい循環の仲間入りができたようで、
元気になりました!


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2017年10月12日木曜日

その野菜、どんな種からつくられたの?



この晩夏、津久井の畑の片隅で、
バターナッツカボチャが
再び実りました。
実は、このカボチャくんたち、
わざわざ種まきをしたのではなく、
勝手に芽生えたのです。

昨年の春、はじめて畑作をはじめた時に
種を蒔いたもののひとつが、
バターナッツカボチャでした。
とってもスクスク育ってくれて、
たくさんの実をつけてくれました。
(食べきれないほど!)
その時、虫や動物に食べられて
傷んでしまった実を
枯葉などとともに堆肥にするために
畑の隅に転がしておいたのですが、
どうやら、その実が腐って種が土に落ち、
再び芽が出て、実ったようなのです。

今春、種を蒔いたミニカボチャも
よく実ってくれたのですが、
彼らに負けないほどのいい実りっぷり!
植物の生命力の強さには、
驚かされっぱなしです。

子孫を残せない
種もある!?


このバターナッツカボチャの種は
固定種のものですので、
それもあって健やかに
循環してくれたのだと思います。

固定種とは、何世代にもわたって育てられ、
自家採種を繰り返している種のこと。
実った作物の種を採っておいて、
それを蒔けば、また実ります。

この作物の循環は当たりまえのことに
思えますが、
現代の一般的な農業では、違うのです。

今、わたしたちがお店で買う野菜は、
ほとんどがF1種からできているそうです。
F1種とは、一代雑種ともいい、
大量生産のために、異なる性質の種を
人工的に掛け合わせてつくった、
一代限りの種です。
しかも、雄性不稔という花粉のできない
突然変異の個体からつくられることが
多いといいます。
つまり、子孫をつくることのできない種……。

F1種からできた作物を食べることでの
人体への直接の影響は
まだ解明されていないそうですが、
やはり、こうした作物はどこか異常というか、
不自然な感じは否めません。
そうした作物は、やはり積極的に
口にしたくはありません。

わたしの一口が
未来を変える投票に


しかし、今のところ、わたしには、
固定種の野菜だけを食べて暮らすことは
不可能です。
でも、できる限り、自然な種から、
自然な形で育った野菜が食べたいな。
……この思いを抱いたことが
畑作にチャレンジした理由のひとつです。
わたしのその思いに、
バターナッツカボチャくんたちが
「よっしゃ!」と応えてくれたような気がして、
うれしいです。

F1種がなぜできたのか、その背景には、
大量生産、大量消費を推し進める
経済最優先の政策があったとも。
また、バイオ化学の多国籍企業による
莫大な利益追求のためとの説も。

巨大な存在の前には、
個人の力はあまりにも弱いと
感じてしまうものですが、
今日、一人ひとりが口にする食の選択が
世界を変える投票になると信じて、
固定種の野菜を選択し続けます。

バターナッツカボチャくん、
この秋も、いっぱいおいしくいただくね!
(薄めにスライスして、
オーブンやフライパンで焼くと
甘さが際立っておいしいんですヨ!)

なお、種の話については、
『マーマーマガジン』19号
エムエム・ブックス/刊)にて
わかりやすく取り上げられていますし、
『タネが危ない』
(野口勲/著 日本経済新聞出版社/刊)
という本もあります。


バターナッツカボチャの花も美しく咲いていますよー。

        ☆

西荻窪 朝ヨガ、10/15は直前大募集中です!
この日は1時間早くスタートですが、
そのかわり、終了後に神明通りの朝市が楽しめますよー。

●ヨーガ教室開催中です!

☆西荻窪 日曜朝ヨガ
*毎月2回開催
*場所:食とセラピー「 ていねいに、」
JR西荻窪駅下車 徒歩5分)
 
◎ 2017年10月の日程
10月8日(日) 終了しました
10月15日(日)午前9時〜10時30分 直前募集中!
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2017年10月4日水曜日

西荻窪 朝ヨガ10/15 時間変更です☆


前回アップした写真の白菜の苗の
1週間後です。
グングン育ってます!
これから葉っぱをクルクル巻いて、
大きな白菜に育ってねー!

作物の成長を見ていると、
その素直さに感化されます。
植物には損得とか、
よく思われたいとか、
小賢しさなんてありませんね。
成長しようという純粋な意図だけ。
その純粋さに触れると、
自分の中の純粋さ、素直さが
呼び起こされるようです。

最近、特に、その「呼び起こされる」という
自分の中の感覚に
しっかり気がつけるようになりました。
自分の内なる声を繊細に聞き取れるように
なっていくことがうれしいです。
安心感も増しています。
これも毎日ヨーガの実習を続けている
おかげだと思います。

          ☆

ところで!
西荻窪 朝ヨガの10/15の開始時間が変更となりました。
いつもより1時間早めのスタートです。
この日は、ちょうど、会場の「ていねいに、」がある
神明通りの朝市の日なので、
ヨーガ終了後に朝市をお楽しみいただけますよ〜。

また、「ていねいに、」では、
ヨーガのあとの午前11時から、
不耕起栽培の稲作をされている方のお話会がありますよ〜。
(くわしくは、おこさまボーイズのブログをご覧ください。)

10/8は若干名、10/15は絶賛募集中でーす!


☆西荻窪 日曜朝ヨガ
◎10月の日程
 10月8日(日)午前10時〜午前11時30分
    10月15日(日)午前9時〜午前10時30分 ←時間変更です!

〈場所〉
東京都杉並区西荻南 1-18-11 JR西荻窪駅徒歩5分

〈料金〉
1回90分/2000円(税込)
*レッスン後のお茶つき

〈ご予約〉
下記を本文にお書き添えのうえ、メールをお送りください。
お名前 電話番号
お問い合わせ・お申し込み:makiki0225@gmail.com (梶野真紀)


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