2016年11月30日水曜日

西荻窪 古民家朝ヨガ 12月の日程が決まりました☆


こんにちは!
いよいよ12月。
師走! クリスマス! 忘年会! 大晦日!
(ちょっと気が早い?/笑)

気ぜわしくなりがちな最終月ですよね。
でも、この身は師走の街にあろうとも、
心は静謐なヒマラヤの洞窟にいるつもりで、
落ち着いて日々を過ごしたいものです。
(以前、新宿でインドのお坊さんの講話を聴いた時、その方が
「(日常の中でも瞑想をして過ごすためには)体は新宿、心はヒマラヤ」
とおっしゃっていました。うまいたとえだなーと印象に残っていて。)

西荻窪の朝ヨガ、12月も開催いたします。
それこそ「体は西荻窪、心はヒマラヤ」の
時間をお過ごしください。
でも、西荻の街はいつものんびりしているから、
ヒマラヤを思わなくても、
そのままで充分落ち着きそうな気もする(笑)。
特に、会場の「ていねいに、」は落ち着く和の空間ですし。
冒頭の写真は、「ていねいに、」の畳のお部屋。
このちゃぶ台でお食事をいただきます(冬場は、こたつが登場)。

そして、ヨーガをする時には……、


じゃん!
ちゃぶ台を片づけます(笑)。
マットを敷いて、ヨーガ道場に早変わり。
すぐそばで、おこさまボーイズが
ランチのお料理を仕込む音を聞きながら、
90分間ヨーガにひたります。
お料理という、もっとも身近な生活の気配と音を
隣に感じながら行うヨーガは、
不思議と心が落ち着きます。
ヨーガは何かものすごく特別な修行とか宗教的な儀式ではなく、
日常の中で、ふっと自分と向き合きあえるひととき。
自分らしく元気でいるための習慣で、生活の一部だということが
あらためて感じられます。

12月は偶然クリスマスに開催ですが、
いつもと同じ穏やかなプログラムです(笑)。
いつもと同様、落ち着いて動き、
少し長めに保持して、
じっと体の内部に起こる感覚を味わいます。
そうすることで、奥にある筋肉が鍛えられ、
しなやかな体になり、日常の動作も楽に行えるように。
心は鎮まり、集中力が増します。

みなさま、ぜひご参加ください。


☆西荻窪 日曜朝ヨガ
◎12月の日程(12月は1回のみです)
 12月25日(日)午前10時〜午前11時30分  

〈場所〉
東京都杉並区西荻南 1-18-11 JR西荻窪駅徒歩5分

〈料金〉
1回90分/2000円(税込)
*レッスン後のお茶つき

〈ご予約〉
下記を本文にお書き添えのうえ、メールをお送りください。
お名前 電話番号
お問い合わせ・お申し込み:makiki0225@gmail.com (梶野真紀)

*フィルターをご使用の場合、上記アドレスから返信を受け取れるように
設定をお願いいたします。

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2016年11月28日月曜日

イーシュワラ・プラニダーナーーコントロールを手放し、自然を味方につける


先週、降りましたねー! 雪!(@東京)
写真は、家の北側のベランダの手すりに積もった雪
(今はもう溶けています/笑)。

それにしても、11月に関東で雪が降るのは54年ぶり、
積雪に至っては観測史上初とか。
季節は猛暑の夏と厳寒の冬だけになったよう。
地球の気候は確実に変わりつつあるようです。
その原因はいろいろでしょうけれど、
人間の営み(現代文明)の影響は、やはり大きいと思います。
できる限り、自然の法則に逆らうことのない生活を目指していくと同時に、
どんな変化にも対応できる「適応力」を身につけていきたい、と
降りゆく雪を見つめながら思っていました。
これからの時代、きっと適応力(受け容れる力)が
大切になると思うのです。
同時に、芯は揺るがせることのない強さも。
微笑んで受容しながら、凛と頭を上げて前を見ている。
わたしの未来の理想像です。

大きな力を

味方につけるには


さて、何ヶ月かにわたって綴ってきました、
アシュタンガ・ヨーガの「ヤマ」「ニヤマ」。

☆ニヤマ(前向きなライフスタイルづくり)
・サウチャ/Sauca(清潔力)
・サントーシャ/Santosa(知足力)
・タパ/Tapa(忍耐力)
・スワディヤーヤ/Svadhiyaya(自知力)
・イーシュワラ・プラニダーナ/Isvarapranidhana(自然力)
* カタカナ表記のあとはサンスクリット語の読み方です

アシュタンガ・ヨーガはヨーガの最終目標「サマーディ」
(人間が最高に進化した状態)に至るための8つの修行(段階)のこと。
ニヤマは簡単にいうと、前向きなライフスタイルを送るために、
日常生活の中で積極的に行ったほうがよいことです。
そのニヤマのラストを飾る第5か条は「イーシュワラ・プラニダーナ」。

イーシュワラとはインド・ヒンドゥー教の神様(シバ神)のことで、
自在神とも言われ、この世のすべての営み(自然法則)を司る存在のようです。
で、このイーシュワラ・プラニダーナは、平たく言ってしまうと、
イーシュワラ神にお願いしちゃいまーす☆」ということらしいです(笑)。

つまり、生きていく中で、個々の人間(=自分)よりも
偉大な力(=自然法則)を味方につけようという意味です。
そうしたほうが、ある意味、楽に生きることができるらしいのです
(または、ヨーガの目標に到達しやすくなる)。

自然法則とは、一般的には自然界の現象や秩序を支配している法則
(因果関係)のことを指します。
地球の自転(それによる季節の移り変わり)とか、
物質の成り立ちとか、生態系とか、植物の生育の仕組みとか……、
この世界を動かしている源の仕組みといったイメージでしょうか。
人体も自然の一部と考えれば、
その構造や働きも自然法則にひとつと言えますね。

こうした自然法則についての知識を深めて、
その法則に沿うような生活を送るよう心がけることが
イーシュワラ・プラニダーナのひとつかしら。
身近なたとえで言えば、自己治癒力(免疫力)について学び、
それを高めるような習慣をつける、とか。

また、わたし個人の考えなのですが、そうしたことに加え、
感情や人間関係の中にも自然法則はあると思います。
ある状態の時、いつもある感情がわき、
その結果、ある行動をして、いつも同じ事態になる。
相手への接し方によって、相手からの接し方も変わり、
人間関係が出来あがっていく。
……因果応報といいますか、ある一定の法則が存在すると思われます。

イーシュワラ・プラニダーナは、この自然法則について知り、
その中でよい流れをつくり出すものを使って(味方にして)考え、
行動していこう、という考え方なのかしら、と思います。

エイヤッと

手放してみる


わたしも自分を振り返ってみると、
事態を自分のいいようにしたいという思いにとらわれすぎて、
ゴリゴリとコントロールしようとしている時って、
概してうまくいかないものです。
たとえば、ヨーガ教室の集客を高めたいと思って、
メールを出しまくったり、とっかえひっかえ宣伝方法を試したりと、
そればかりに夢中になっている時って、
思ったような手応えを得られないことが多いです。
そうすると、気持ちは焦るし、
「わたしのレッスンに問題があるのかしら」と落ち込む方向に……。
そんな中で、ベストのレッスンを提供できるのかと言えば……、うーん。
だいいち、そんな不安定な状態でインストラクションをしていては、
参加された方は申しわけないです。
そういう状態になりそうになったら、
わたしは、エイヤッとコントロールを手放すことにしています。
一歩引いて、自然の流れに逆らっていないかと観察します。
無理なく告知できる方法を探して実践し、
いったん現状で満足する。
そして、ベストなレッスンを提供することに集中していきます。
生活習慣を整えたり、ヨーガの勉強を進めたり、
レッスンプログラムの見直しをしたり、
1回1回のレッスンをいっそう丁寧にするよう心がけたり。

そうしていると、レッスン後、参加者の方が見せてくださる笑顔が
心に深くしみるようになり、
喜びを感じられるような状態が戻ってきます。
そうなると、もう集客のことはあまり気にならなくなっていたり。
また、そうこうしているうちに、
以前参加してくださった方がまた来てくださったり、
リピートの方が増えたりと、
まわりの人の協力で口コミが広がったりと、
うれしい変化も起こったりします。

運を天に

まかせてみよう


……と、いい感じに書いていますが、
時間が経つとまた集客に不安を感じるようになったりと、
浮き沈みはもちろんあります。一進一退です。

でも、わたしはこの「イーシュワラ・プラニダーナ」を
知っているというだけで、何か安心感があります。
そうそう、最後はイーシュワラさんにおまかせすればいいんだもの。
もちろん、最初からおまかせするのではなく、
自分の力の及ぶ限りの努力はします。
自分ひとりだけでなく、まわりの人の力も借ります。
でも、力を尽くしたあとは、コントロールを手放して、
自然の大きな力にゆだねます。結果を期待しません。
そうすれば、きっと、みんなにいいことが起きると信じます。

こんなことわざもありましたね。
「運を天にまかせる」

たいへん、たいへん! と感じたら、
まず自分をなだめて落ち着かせます。
そして、できる限りのことをしたあと、
「運を天にまかせる」
または「イーシュワラ・プラニダーナ」と唱えてみましょう。
なんだか気がラクになりませんかー??
ヨーガもそうですが、
何ごともリラックス、リラックスですネ。


●ヨーガ教室開催中です!

☆西荻窪 日曜朝ヨガ
*毎月2回開催
*場所:食とセラピー「 ていねいに、」
JR西荻窪駅下車 徒歩5分)
◎ 12月の日程
 12月25日(日) クリスマスヨーガ🎄
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*週1回開催
*月謝制
*場所:ヴェルデ秋葉台
(京王線京王堀之内駅下車 徒歩3分)
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2016年11月17日木曜日

スワディヤーヤーー本当の自分って、知っている?


今週はじめの井の頭公園です!
きれいな葉っぱがあちこちに。
本当に秋は来ていたのですね……。
(実は冬将軍の訪れも、もう間近。
今年の将軍はかなり勇猛=大寒波との
噂を耳にしましたよー。)

さて、今日は久々に
アシュタンガ・ヨーガニヤマ」のお話を書きますね。
アシュタンガ・ヨーガは、
ヨーガの最終目標であるサマーディ(完全に調和的な状態)に至る方法を
段階的に示したもの。ニヤマは、そのはじめのほうの段階です。


☆ニヤマ(前向きなライフスタイルづくり)
・サウチャ/Sauca(清潔力)
・サントーシャ/Santosa(知足力)
・タパ/Tapa(忍耐力)
・スワディヤーヤ/Svadhiyaya(自知力)
・イーシュワラ・プラニダーナ/Isvarapranidhana(自然力)
* カタカナ表記のあとはサンスクリット語の読み方です


今日は4番目の「スワディヤーヤ」です!
その意味は、自分を知るために学ぶこと、努力すること、
客観的に自分を観ること、と言われています。

うーん、いろいろな意味合いが込められていそうですよね。
たとえば、科学的に体(筋肉、骨格、内臓や脳、神経とか)の
構造や働きを知ること、心理学的に心の仕組みや働きを学ぶことも、
「自分(人間そのもの)を知る」ことになりそう。
これらの知識があると、アーサナやプラーナヤーマをする時はもちろん、
アシュタンガ・ヨーガのそれぞれの段階を進む時に、
自分のしていることに深く納得できるような気がします。
自分が何をしているのかをよく理解していて、
その結果、どうなりたいのかを把握できていると、
物ごとはスムーズに運ぶものだし、
ヨーガの道のりだって着実に歩めそうです。

また、自分の個性を理解する、という意味もありそう。
個性とは、たとえば体の癖、強いところや弱い点など。
体だけでなく、心にも癖(性格、傾向)がありますよね。
どういう時にどんな反応をするか、どんな感情がわくか、
その結果、どんな行動をとりがちか……。
自分のことって、知っているつもりでも、意外に知らなかったりするもの。
なんとなくわかってはいても、
どうしてそうなっているのかまでは知らなかったりもしますよね。
自分のことをよく観察して、自分という人間の性質を知る。
その上で、いろいろな知識や知恵を学び、それをベースに、
究極の調和的状態(サマーディ)に自分を近づけるために、
いろいろ工夫・実践、改善していく……といった感じでしょうか。

いろいろな知識や知恵とは、ヨーガにかかわることだけでなく、
古今東西、有益と思われるものならなんでもいいと思っています。
ただ、それらをベースに実践してみて心地よくなるもの、
自然だなと思われるものがいいかもしれません。

さらに、自分自身のことだけでなく、まわりとの関係に目を向けることも
スワディヤーヤのひとつとも。
自分の立場や置かれている状況、他者や社会とのつながりを客観的に観ることは、
自分という存在をより広い視野で知ることになるらしいです。

わたしは、はじめて、このスワディヤーヤについて知った時、
意外に感じました。
サマーディという人間として完全に進化した状態になるために、
(そうではない状態の)自分について知る必要があるのかしら、と。
その当時のわたしは、すばらしいサマーディに至るということは、
偉い人が編み出した方法をその通り実践して、
自分を根本から変えていくものだと思っていました。

でも、どうやらそうではないようなんです。
古来から伝わる知恵の多くが一様に言っていることですが、
人は誰でも、この世に生まれた時はサマーディのようです。
(肉体の仕組みも、心の働きも、魂も、すべて完璧な状態で生まれます。)
けれど、育っていく過程で様々な影響を受けて、
そのサマーディという本質は覆い隠されてしまうんだそう。
(たとえるなら、完璧な仕組みでつくられたメカが、
何か外側からの原因で、うまく働かなくなってしまっている感じ。)
スワディヤーヤは、その覆い隠された自分を取り戻していく作業の一環なんですね。
自分を再び発見する、というか。
スワディヤーヤだけでなく、アシュタンガ・ヨーガ全体が、
そういう作業なのだと思います。

サマーディになることは、何かほかのものに変わることではない。
自分に戻ることなんだ。
今のところ、わたしは、そんなふうに思っています。

なぜなら、本来の自分が、そんな素敵な存在だと思うだけで、
しみじみうれしくなるから!
それに、何か別のものに変わるのではなくて、自分に戻るのなら、
なんだかできそうな気もするから!

ううーむ、単純すぎかしら?

ともかく、偶然か宿命か(この世に偶然はないとも言いますが)、
ヨーガという方法に出会ったわけだし、
今は、ヨーガで完全に幸福な状態を目指していこうと思っております。

ということで、今週末と来週末、
西荻窪でヨーガレッスンを絶賛開催していまーす!(笑)
あなたもヨーガで本来の自分に戻れそうかどうか、
いちど試してみてはいかが?


●ヨーガ教室開催中です!

☆西荻窪 日曜朝ヨガ
*毎月2回開催
*場所:食とセラピー「 ていねいに、」
JR西荻窪駅下車 徒歩5分)
◎ 11月の日程
 11月20日(日) 直前募集中!
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*場所:ヴェルデ秋葉台
(京王線京王堀之内駅下車 徒歩3分)
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2016年11月12日土曜日

なぜ、ヨーガは無理をしないほうがいいのか?


いよいよ寒くなってきましたねー!
感性の鋭い知人は、先日の夜中にめずらしく目が覚めて、
異様な気配を感じて、冬の到来をはっきり感じ取ったそうです。

やはり、冬の朝は起きるのがツラーイですよね。
やっと起きても、ヒーターの前で白湯を飲んで、
ある程度あたたまってからでないと、ヨーガをするのがツライ。
以前は、寒い日は、そうしてやっとヨガマットの上に立って、
「太陽礼拝」(ヨーガのポーズの名前とされる。いくつかのポーズを
一連の流れで行う)など激しい動きで体をあたためるものを
好んでやっていました。

ところが、昨年、ある先生から、
「太陽礼拝はヨーガではない」と聞いて、衝撃を受けて!
古くからの伝統的なヨーガのアーサナ(ポーズ)の中には、
太陽礼拝というものはないのだとか。
太陽礼拝は、肉体を鍛える目的で後からつくられたもの、というのです
(戦士を養成するために行われたとか)
なので、ヨーガの最終目標(サマーディ)に近づくためのものでは
ないらしいです。

そういわれれば、太陽礼拝はテンポよく早く行うので、
知らず知らず肉体にかなり負荷がかかっている感じ。
また、一連の流れを何回も繰り返すうち、呼吸が荒くなり、
心が落ち着くというより、高揚する感じがします。
あくまで、わたしの感覚ですが。
(フィットネス要素が好まれそうなアメリカなどで太陽礼拝がうけ、
その影響で、日本でも次第にヨガ=太陽礼拝、というイメージが
広まったのかもしれませんね。)

太陽礼拝がヨーガではないというなら、
では、本来のヨーガ(伝統的なヨーガ)とは
いったいどんなものなのでしょうか……?
インドやタイで伝統的ヨーガを研究されている相方宏先生は、
いくつか要素をあげられていますが、
大きな特徴のひとつは「無理をせず、ゆっくり動く」ではないか、
私は思っています。

なぜ無理をしないのか?
少々無理をしてでもアーサナをとったほうが可動域が広がる
(=柔軟性が増す)ような気がしますよね。
でも、どうやら、そうではないよう。

まず無理をすると、どこかしらに痛みや不快を感じます。
それらを感じると交感神経が優位になり、
全身が緊張して、筋肉が固くなります。
可動域が狭まって、ケガの危険性も出てきます。
また、血管が細くなって血流が悪くなるので、新陳代謝が低下します。
呼吸も早く浅くなり、心身にいろいろ影響が出てきそう。
(体が緊張していると精神的にも緊張するので、
その状態では、究極の安定状態であるサマーディに
とうてい近づけそうにありません。)

逆に、無理のない程度の心地よいストレッチをゆっくりかけていると、
気持ちよくなります。
気持ちよさを感じると副交感神経が優位になり、リラックス状態に。
筋肉がほぐれて柔らかくなり、血管が広がって血流がよくなります。
すると代謝が高まり、血圧が下がり、精神的に安定します。
呼吸も落ち着くので、プラーナヤーマ(呼吸法)を効果的に行えるように。
プラーナヤーマは自律神経をコントロールする方法なので、
うまく行うと、いっそう心が鎮まります。
(サマーディに一歩近づいた感じですね。)

ゆっくり動くほうがヨーガの目的にかなっている、というのも同じ理由です。
ゆっくり動くと、筋肉にじっくりストレッチがかかり、気持ちよくなります。
体の中に起こる感覚を無理なく感じられ、
集中できて、心が落ち着いていきます。
逆に、急激に動くと、筋肉に必要以上の負荷がかかり、
痛かったり、苦しかったり。
筋肉を痛めてしまう恐れもあり、体の中の感覚を味わう余裕もなく、
心が落ち着きそうにはありません。

ヨーガを行う人は、必ずサマーディを目指すべし!
というわけでは、まったくないのですが、
フィットネスではなく、あえてヨーガを選ぶのであれば、
ヨーガのいいところを最大限味わうのがいいのかな、と思います。
ヨーガのいいところは、心身がとにかくリラックスすること。
心身両方のストレスを解消して、体と心を快適にすることで、
毎日の生活をリラックスして送れるようになること、です。

現代生活は刺激が多くて、私たちはともすれば交感神経を激しく働かせがち。
だから、ヨーガで副交感神経を優位にする時間をもつことで、
よいバランスが保てると思うのです。

そうそう、伝統的ヨーガは心だけでなく、
体の深いところにある筋肉も鍛えていきます。
体の軸をしっかり安定させ、日常の動作を楽に行えるようにもしていきます。
(ここらへんのお話は、また改めて書けたら。)

こうしたヨーガのいいところを最も引き出せる方法が
伝統的ヨーガではないか、と、私は感じています。
なので、私は、この伝統的ヨーガをベースにしたレッスンを
行っているというわけなのです。

あらっ、また長くなってしまって。
熱く語りすぎてしまったかしら!(赤面)

アシュタンガ・ヨーガのニヤマのお話は、また次回に!
PS.冒頭の写真は、先日、新宿で偶然見かけたバラの展示会のひとこま。
どのバラも、みんなうつくしい!


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☆西荻窪 日曜朝ヨガ
*毎月2回開催
*場所:食とセラピー「 ていねいに、」
JR西荻窪駅下車 徒歩5分)
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(京王線京王堀之内駅下車 徒歩3分)
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2016年11月3日木曜日

タパーーどんな状況でも安心していられるように


こんにちは!
今日はひさびさのお天気で、気持ちがよかったですねー。
太陽は、やはり偉大です。

写真は、岩合光昭さんの猫カレンダー。
「猫の写真といったら、岩合さん」といわれるほど、
いま大人気の写真家さんですよネ。
岩合さんが撮る猫たちは、本当にかわいい。
のびのびして、生き生きしてる。
どの写真からも、岩合さんへの猫たちの信頼感や親近感が
伝わってくるから、見ていて気持ちがいいのかしら。

これは、10月の猫たち。
なんて仲良しなの!(おでこをくっけるのは親愛の情の表れとか)
この写真は大のお気に入りだったので、めくるのがさびしーい(笑)。
でも、きっと11月の猫もステキな子に違いないですね。


さて、アシュタンガ・ヨーガのお話です。
アシュタンガ・ヨーガとは、古代インドから伝わる、
人間の能力を最大限に引き出すための8つの方法(段階)のこと。
これまで書いてきたのは、そのはじめの2つの段階「ヤマ」「ニヤマ」です。

ニヤマとは、簡単にまとめますと、能力を最大限に高めるため、
日常生活の中で積極的に行ったほうがいいことです。
今日は、このニヤマの3番目「タパ」について書きます。


☆ニヤマ(前向きなライフスタイルづくり)
・サウチャ/Sauca(清潔力)
・サントーシャ/Santosa(知足力)
・タパ/Tapa(忍耐力)
・スワディヤーヤ/Svadhiyaya(自知力)
・イーシュワラ・プラニダーナ/Isvarapranidhana(自然力)
* カタカナ表記のあとはサンスクリット語の読み方です


タパとは、苦行、忍耐力をつける、我慢の許容範囲を広げること、
と説明されています。
精神的、肉体的な鍛錬を自律的に続けることで、
どんな状況や環境にも、動揺することなく適応していける力を身につけること、
とも言えます。
そうした適応力が備わっていくと、
サマーディ(人間として最高の状態)に到達するための実践も
容易に続けられるようになる……ということらしいです。

最初、このタパの意味を聞いたとき、
正直に言いまして、わたしはあんまり好きじゃなかった(笑)。
いくら人間として最高の状態になるためとはいえ、苦行かぁ、忍耐もねぇ……と。

ところで、わたしは朝40分〜1時間のヨーガの練習+瞑想20分を
習慣にしていますが、これをはじめた当初は、つらいことも多かった……。
まず、毎朝1時間以上確保するために、早起きするのがつらい。
そのために、早寝するのも、なかなかできず……。
朝の固い体でアーサナをするのも、つらい。
練習に時間がかかりすぎてしまって、
その後の仕事や用事の時間がなくなって慌てたり。
でも、当時インストラターの仕事をはじめたばかりだったので、
いつもベストな状態でレッスンに臨みたい、プロになりたい、
との一心で続けました。それこそ忍耐……。

そうこうして数か月ほど経ったころ、
ふと、前に比べて、毎日を楽に過ごしている自分に気がついたのです。
肩こりや背中の痛みがぐんと減って、
からだの重心が下に降りて、安定性が増した感じ。
疲れにくくなったし、不調をよりすばやく感じとれるようになって、
体を休ませるタイミングがつかめてきた。
いろいろな出来事に前より動揺しなくなったし、心配や不安も減ってきた。
「〜ねばならない」も減ってきた
(こだわりや思い込みに気づけるようになった)。
なにより、自分への愛情が増してきた。
同時に、何か理由がなくても安心感を感じられるようになってきた、
……などなど。

もちろん、日によって波があって、浮き沈みはあるけれど、
心身の状態の基本ラインが底上げされた感じなんです。

この変化を感じられたとき、
ああ、これが「タパを続ける」ってことなんだな、と思いました。
自分がタパをしてきたことをはっきり自覚したというか。
毎朝1時間の練習は確かにしんどいこともあったけれど、
わたしの適応能力を確実に高めてくれました。

そういえば、アーユルヴェーダの医師、蓮村誠先生も
著書の中で繰り返し、このようなことを書かれています。
その瞬間だけの矛盾に満ちた幸せより、
持続する調和的な幸せが、真実の幸せではないか

たとえていえば、真夏に、毎日よく冷えたビールをきゅーと飲み干すか、
常温のリンゴジュースを飲むか(ビールは、つめたーいアイスに置き換えても可)。
お酒を飲む方は、よく冷えたビールは最高においしいでしょうね。
でも、毎日それを繰り返していると、いくら真夏でも胃腸は冷えて、消化力が落ち、
やがて不調を導くかもしれません。
一瞬の快楽を選択し続けたばかりに、
持続する幸せ(=健康)を失うことになりかねません。
暑い日には、常温のリンゴジュースは気が進まないかもしれません。
でも、常温なら胃腸を冷やしすぎることはなく、
お腹をこわしたり、不調になることを避けられるでしょう。
そうやって、真の意味で自分を大切にしていると、
日々の体調が整って、毎日元気でいられるようになります。
一瞬の快楽を少し我慢する(タパですね)かわりに、
長く持続する幸せを手に入れられるわけです。

わたしの経験から申しますと、
今の自分にできるだけの忍耐を淡々と続けていくと、
驚くほどの恩恵が得られるものです。
できれば、「忍耐」を「ゲーム」と思って楽しめると、
さらにいいのですが、ね(なかなか……)。
ただ、これも経験からなのですが、
タパは続けていけばいくほど、苦ではなくなるし、
むしろ、それをしないほうが心地悪くなったりするものです。
心身の状態がよくなっていくと、
自分にとって本当にいい状態が本能的にわかるようになるのかもしれません。
(そうは言っても、たまには一瞬の快楽を選んでも、
それはそれでOKなのかも。ガス抜き的に。
でも心身が整ってくると、そのガス抜きも必要なくなるようです。)


●ヨーガ教室開催中です!

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