2016年8月30日火曜日

ブラフマチャーリヤーー自分のルールで品格を高める


また日本に台風が近づいているようですね。
今、目の前の窓からは、一面グレーの雲が広がっている光景が見えます。
雲の流れも速い。上空も風が強いのかな。
東北地方は大ごとにならないといいのですが。

先日、アーユルヴェーダの医師、蓮村誠先生の講演を聴いてきました。
テーマは「直感を用いて生きる」ことについて、でした。
わたしは何かを決めるとき、ああだこうだと迷ってしまうたちなので、
直感でよりよい選択をできるようになると、人生がもっと楽になるかなー
と思って参加したのですが、蓮村先生のお話はもっと深みがあるものでした。

ただ単に、直感をうまく使いこなせるようになれば楽になるとか、
得になるということではなく、その直感は、自分の使命(生まれてくるとき、
自分自身が決めてきた人生の具体的な目的)を実行してくための大切なツールである。
そして、人はその使命を行っていると感じられたとき、
はじめて本当の意味で深い喜びと幸せを得ることができるのだとか。
この自分の使命は人それぞれで、「争いを仲裁する」「人々に食事を供して、
喜びと健やかさを与える」「美しい音楽を奏でる」だったり、
「瞑想する」というのもあるそうです。
職業になるものも、ならないものもありますが、
自分の命を楽しみ、自分やほかの命を育むための有益な活動だということです。

蓮村先生はよく、「アーユルヴェーダでいう人生の真の目的とは、幸福の拡大だ」
とおっしゃっていますが、直感を使いながら人生の目的を叶えていくことは、
まさに幸福が無尽に広がっていくのを感じながら毎日を過ごすことになります。
なんとすばらしい☆ そんな人生を生きたいものです!
(みんながそういう人生を生きたら、この世は最高にピースフルになりますよねー!)

 
蓮村先生のお話やご本に接すると、いつも人生のテーマを
より明確に浮き上がらせてくれ、希望がわいてきます。
明るく純粋な気持ちで、生きることに向き合いたくなるのです。
蓮村先生のお話は、アーユルヴェーダの源であるヴェーダ
(古代インドから伝わる知恵)に基づいています。
ヨーガ哲学もこのヴェーダが源ですから、通じ合うところは多々あると思います。
そして、ヨーガ哲学とアーユルヴェーダ、どちらも、人間の目指すべきゴールを
同じところに設定しているのではないかなーと思っています。
(もちろん、まだまだ勉強不足なので、それこそ直感なのですが。)

なお、冒頭の写真は、ハワイ島で出会った猫その2。
ビーチに面したホテルのレストランで、各テーブルにご挨拶して回ってました。
ちなみに、蓮村先生いわく、猫をはじめ、人間以外の動物は直感を使いこなしたりしないそうです。人間のみ、直感をもって人生の目的を生きられるのだとか。


さて、アシュタンガ・ヨーガの第1段階「ヤマ」のご説明も
佳境に入って(?)きましたね。

☆ヤマ(生活環境の最適化)
・アヒンサ/Ahimasa(不殺生)
・サッティヤ/Satya(不妄語)
・アステーヤ/Asteya(不偸盗)
・ブラフマチャーリヤ/Brahmachariya(不邪淫/自制)
・アパリグラハ/Aprigraha(不所有)
* カタカナ表記のあとはサンスクリット語の読み方です

今回は、4番目の「ブラフマチャーリヤ」です。
「姦淫しない」「禁欲」と訳されることも多いです。
ただ、性欲に限定されるわけではなく、すべての欲望、というか
「過剰」な欲望を対象にしているようです。
(決して欲望を持ってはいけない、とは言っていないよう。)
この過剰な欲望の衝動に突き動かされないように自分をコントロールしていくこと、
そのためのルールを自分自身の中に持つことが求められているみたいです。
ただし、それは自分だけのルールとして、他者に強要してはならないとも言っています。

自律的に行動することで、心を自在にコントロールするレッスンになるとも言えますね。
自分の人間性(品格)のレベルを引き上げていくことにもなり、
やがて、はるか遠くのサマーディ(高度な人格の統合)にも通じていくのでしょうか。

うーむー。わたしのレベルに引き下げて考えると、
このごろおやつを食べたい衝動が抑えきれず、どうも少し太ってしまったようです。
卑近すぎる例で、ごめんなさい(笑)。
「アイスを食べたい!」「ポテチをむさぼりたい!」という過剰な欲望の裏にある
自分の内なる叫びにまず耳を傾け、そして衝動に動かされないように
自己コントロールのルールをつくり、いま実行しはじめたところです。
無理やり食べるのをやめたところで、リバウンドするのは目に見えているので、
おやつ断食はせず(週2回は甘いおやつを許可)、まず早寝早起き、
毎朝1時間のヨーガレッスンを確実に行うというルールを自分と約束しました。
よい体調にして、毎日をよい気分で過ごすようにしていくことで、
おやつへの過剰な欲望=ストレスをなくそうという狙いです。
同時に、たとえば蓮村先生のアーユルヴェーダの本など、
本当の幸せを思い出させてくれるような本を読み返して、
自分の中の純粋な部分を広げていく作業もしています。

My「ブラフマチャーリヤ」作戦、まだはじまったばかりで、
しかも一進一退なのですが、自分実験を楽しみつつ、進んでいきたいと思っています。

ではでは、また!

             「おやつ……ちょうだい……」



●ヨーガ教室開催中です!

☆西荻窪 日曜朝ヨガ
*毎月2回開催
*場所:食とセラピー「 ていねいに、」
JR西荻窪駅下車 徒歩5分)
◎ 9月の日程
 9月11日(日) 
 9月25日(日) 
→くわしくはこちら

☆京王堀之内 金曜朝ヨガ
*週1回開催
*月謝制
*場所:ヴェルデ秋葉台
(京王線京王堀之内駅下車 徒歩3分)
→くわしくはこちら




2016年8月22日月曜日

西荻窪朝ヨガ 9月の日程が決まりました☆


今日は、東京はすさまじい雨と風でした。
家の窓から、久しぶりに横殴りの雨を目撃。
自然のパワーに畏怖の念を禁じ得ません……。
被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。

西荻窪朝ヨガの9月の日程が決まりました。
残暑の中にも秋の涼やかさを感じながら、ご一緒にレッスンしませんか。


☆西荻窪 日曜朝ヨガ
◎9月の日程
① 9月11日(日)
 9月25日(日)

〈場所〉
東京都杉並区西荻南 1-18-11 JR西荻窪駅徒歩5分

〈料金〉
1回/2000円(税込)
*レッスン後のお茶つき

〈ご予約〉
下記を本文にお書き添えのうえ、メールをお送りください。
お名前 電話番号
お問い合わせ・お申し込み:makiki0225@gmail.com (梶野真紀)

*フィルターをご使用の場合、上記アドレスから返信を受け取れるように
設定をお願いいたします。

→くわしくはこちら

ご参加お待ちしています!
8月28日も若干名ですが、まだ募集していまーす☆


冒頭の写真は、先日はじめてお参りした
東京・立川市の阿豆佐味天神社(あずさみてんじんじゃ/通称・立川水天宮)
にある「ただいま猫」ちゃん。
境内には猫が守り神の蚕影神社があり、社の前にこの猫の石像が建っています。
某有名ジャズピアニストの愛猫がいなくなった時に、ピアニストがこの神社に
願掛けをしたところ、翌日、17日ぶりに戻ってきたとか。
それから、「猫返しの神社」として知られるようになったそうです。
「おかえり」と、いい子いい子してきましたよー。



2016年8月18日木曜日

アステーヤーー相手と自分のテリトリーを守る


このブログ名「ヨーガとネコとバラの日々」にもあげていますが、
バラの香りがとても好きです。
香るたび、その繊細な優雅さにうっとりしています。
(小学生のころ、漫画『ベルサイユのバラ』も大好きでした/笑。)

でも、姿形なら、蓮の花のほうが好きかもしれません。
蓮の花は見ているだけで、本当に心が落ち着きます。
穏やかになり、なおかつ、静かな喜びで満たされる感じ。
至福感、ですね。
いつも、この蓮の花を心に置いて過ごしたいものです。
(写真は、義父と義母が眠るお墓のあるお寺で撮りました。
池ではなく、大きな鉢で育っている古代蓮です。)

さて、前回に引き続き、アシュタンガ・ヨーガの第1段階「ヤマ」について
書きたいと思います。

☆ヤマ(生活環境の最適化)
・アヒンサ/Ahimasa(不殺生)
・サッティヤ/Satya(不妄語)
・アステーヤ/Asteya(不偸盗)
・ブラフマチャーリヤ/Brahmachariya(不邪淫/自制)
・アパリグラハ/Aprigraha(不所有)
* カタカナ表記のあとはサンスクリット語の読み方です

今回は「ヤマ」の3番め「アステーヤ」。
「盗まない(不盗)」と訳されることが多いです。
単純に「他者の物を、その人の承諾なしに我が物とする」ことを戒めている
と思いますが、実はもっと深い意味も込められているようです。

侵したり、奪ったりしてはならないのは、物だけではなく、
空間や時間も、だそうです。
そうして他者の領域を侵さず、自分のテリトリーに留まることがよい、
というわけです。
空間を侵すというのは、その人が安心できる居場所を奪うということですね。
時間を奪うというのは、たとえば自分が怠けるために働かせたり、
自分の都合でいろいろな場所に引き回したりして、
自分の欲望ゆえに、相手の人生の大切な時間を浪費させる、ということでしょうか。
その人が向上するために使うべき時間を奪ってしまうというか。
待ち合わせなどに遅刻して相手を待たせることも、
相手の時間を奪うことだと聞いた時はハッとしました。

さらに、この「アステーヤ」には、他者だけでなく、
自分の領域も守る、という意味が含まれているそうです。
自分の居場所、時間も大切して、
それらを侵させないようにしようというわけですね。
その守り方は、他者を避けて関わらないようにしたり、
威嚇したり(ウー、ワンワンッ!とまわりに吠えかかったり、とか?)、
というのではなく、たぶん、誰に対しても、何事にも、凛とした態度で臨むことと、
自分も決して他者のテリトリーを侵さないように細心の注意を払うこと、
ではないかなと思います。
他者への振る舞いは、相手の自分への振る舞いの鏡なのかな、と。

凛とした態度って、なかなか難しいですよね……。
高飛車ではなく、相手に恐れではなく、安心感や穏やかさをもたらしつつ、
でもテリトリーを侵させない気品をもっているといった感じかしら。

聖者や高僧といわれる方々は、きっとそのような雰囲気をおもちなのでしょうね。
でもなー、参考にしたくても、身近にいらっしゃらないからなぁ。
そうそう、先日見た、あの蓮の花をイメージしたらいいかしら!
「蓮の花のように生きる」
しばらくは、この言葉をモットーに過ごしてみます。
「ヨーガとネコとロータスの日々」ですな。


●ヨーガ教室開催中です!

☆西荻窪 日曜朝ヨガ
*毎月2回開催
*場所:食とセラピー「 ていねいに、」
JR西荻窪駅下車 徒歩5分)
◎ 8月の日程
 8月7日(日) 終了しました
 8月28日(日) 残席僅少!
→くわしくはこちら

☆京王堀之内 金曜朝ヨガ
*週1回開催
*月謝制
*場所:ヴェルデ秋葉台
(京王線京王堀之内駅下車 徒歩3分)
→くわしくはこちら



2016年8月4日木曜日

サッティヤーー正直に生きるとは?


先週末、相模原の叔父の畑で収穫してきました!
バターナッツカボチャさんたち☆

5月の連休後に種を蒔いたのですが、
あっと言う間に葉や蔓が縦横無尽に伸びて、
大きな実を結んでくれました。

わたしは堆肥の寝床をつくって、そこに種を蒔いただけなのになー。
植物の生命エネルギーの力強さには、本当に感服です!
(あ、もちろん、叔父さんが毎日お水をあげたりと
面倒をみてくれたおかげもありますが。
でも、叔父さんは「そんなに手間かけてないよー」と言っています。)

自宅に持ち帰り、さっそく煮てみました。
包丁を入れると、サックリ簡単に切れました。
いわゆる普通のカボチャに比べると皮が薄いみたい。
そして、中から、ワタに包まれた、たくさんの種が。
このバターナッツカボチャは固定種の種から育ったので、
この種を来年蒔くと、また実を生らせてくれるはず。
命の循環を感じて、ちょっとジーンとしました。

叔母さんから教わった通り、カボチャをさっと茹で、
その茹で汁にお塩とお砂糖、
みりん(わたしは「味の母」を使用)を加えて
煮込みました。
できたてを一口食べてみると、
おいしー!!
ホクホクしつつ、どこかさっぱりしていて、口当たりがよく、
夏にぴったりの煮物です。
薄味の味つけでしたが、素材本来の味のコクが感じられ、味わい深かったです。
(自画自賛ですね、たはっ)
色合いがまた、輝くようなオレンジ色で食欲をそそるのです。
煮物以外の調理法もマスターしたいな。
バターナッツカボチャ、お店で見かけたら、ぜひ手にとってみてくださいね。

さて、ヨーガのお話です。
前回、アシュタンガ・ヨーガの「ヤマ」について書きました。
ヤマは「生活環境の最適化」を目指すために、
日常生活の中で避けたほうがよいことと言われます。
生活環境の最適化というと、ちょっと難しそうですが、
どうやらヨーガの目的「サマーディ」に到達する修行をスムーズに行うために、
生活態度から整えていこうよ、ということらしいです。


☆ヤマ
・アヒンサ/Ahimasa(不殺生)
・サッティヤ/Satya(不妄語)
・アステーヤ/Asteya(不偸盗)
・ブラフマチャーリヤ/Brahmachariya(不邪淫/自制)
・アパリグラハ/Aprigraha(不所有)
* カタカナ表記のあとはサンスクリット語の読み方です

前回は1番目の「アヒンサ」に触れたので、
今回は次の「サッティヤ」について書きますね。

サッティヤは、よく「嘘をつかない」と訳されます。
自分が認識していることを偽って話すことだけでなく、
誇張したり、自分に都合がいいことだけを語ったりするのも
避けたほうがいいようです。
嘘は事態を複雑化し、人間関係を悪くする危険性がありますものね。
相手も自分自身も傷つけてしまいます。

また、サッティヤは、ただ嘘をつかないだけでなく、
もっと大きな意味で「誠実であれ」ということらしいです。
言葉だけでなく、行動や態度も相手にとって、いつも誠実であるかどうか。
他人にだけでなく、自分に正直であることもとても大切なようです。
自分に嘘をついていないか、自分の心に正直であるかどうか。
自分に正直に生きると、自分が自分自身に受け入れられていると感じて、
心の中に安心感が生まれるようです。そして、心が安定してきます。
そうなれば、人生で取り組むこと(ヨーガで言えば、サマーディを目指す)に
邁進できるということですね。
さらに他人との関係も良好であれば、ますます集中して目的に取り組めるというもの。

あ、でも、「自分に正直に」と言っても、1番目の「アヒンサ」が大前提ではあります。
つまり、「自分に正直に生きるのだから」と、自分がしたいことをして、
他人や自分を傷つけてしまうようなことは、決してサッティヤではない、と。
欲望に振り回されて生きることと、自分に正直に(誠実に)生きることは違うようです。
欲望と、自分の本心が本当に求めていること、の違いを
見極める能力を身につけることが重要になってくるようです……。

うーむ、深いにゃー!(急に猫)

ヤマ&ニヤマだけでも、こんなに深いのに、
これから続くヨーガの道って、どうなってしまうのかしら。

このあとのヤマもなかなかに深く、面白いです。
次回を乞うご期待!



●ヨーガ教室開催中です!

☆西荻窪 日曜朝ヨガ
*毎月2回開催
*場所:食とセラピー「 ていねいに、」
JR西荻窪駅下車 徒歩5分)
◎ 8月の日程
 8月7日(日) 残席僅少!
 8月28日(日) 絶賛受け付け中!
→くわしくはこちら

☆京王堀之内 金曜朝ヨガ
*週1回開催
*月謝制
*場所:ヴェルデ秋葉台
(京王線京王堀之内駅下車 徒歩3分)
→くわしくはこちら